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人間も自然も基本は、そんなに手を加えいじらなくても良いんですよ。 〜杜人に魅せられて〜

先日はですね、少しだけ時間をもらって

ある場所で、ドキュメンタリー映画を

観てきたんですよ。

環境再生医の矢野智徳さんの作品です。

自然災害が多く発生する昨今、

土砂崩れが発生し、集落を飲み込んでいくといった

ニュースも、記憶に新しいのではないでしょうか?

確かに自然災害、特に台風や集中豪雨により

土砂崩れや堤防の決壊など、

ここ数年、多いですよね。

自然災害は、大地の深呼吸なんだと。

台風なんかによって、水が出るのは仕方ないとしても

これだけコンクリートで大地を覆えば

水の逃げ道がないんですよね。

コンクリートの下では、

大地が浮腫んだ状態で、ある一定の

許容範囲を超えた時に、水と一緒に

そこにある土も、結果流してしまうそうなんです。

本来であれば、木の根が天然の堤防に

なっているですよね。

でもコンクリートで埋めてしまえば

大地の呼吸ができない。

人間で言えば、鼻や口を塞がれた

状態に近いのかもしれません。

映画をみて、面白いなと感じたのが

風の通り道に沿って、草刈りをすることです。

普通、草刈りっていったら

根こそぎキレイに刈るイメージだと。

でもそうではなくて、風が通るところで

木が自然としなって、曲がるので

そこを切るそうなんです。

草刈りというよりは、間引いている感じに

近いかもしれません。

またグランドやじゃり道なんかに

雨水が溜まって、水ハケが悪いところを

小さなスコップをもってきて

少し土をのけて、小さな小さな水路を

つくってあげるんですよ。

それもね、ポイントがあって

水路っていったら、直線的なイメージなんですが

あえて蛇行させて、うねりを作ることで

流れに勢いがつくんだそうです。

道路は直線、水路はまっすぐ。

人間の概念なんて、おろかなものですよ。

なんでもかんでも、線引きを当てたように

真っ直ぐには進まないということ。

そのうねった小さな水路は、

波紋を描きながら、溜まっていた水が

ゆっくりと流れる。

水が澱むことなく動き出せば、

蝶々やトンボ、鳥なんかが

自然と水辺に寄ってくるんですよ。

自然はすべてをわかっているんですよね。

一番愚かなものは、人間でしょう。

枯れた木々も、コンクリートを掘り返し

水路と風の通り道さえ、

ちゃんと確保してあげれば、再生するんですよね。

風に倣って草を刈り、水脈を巡らせ

大地の呼吸を取り戻すそうなんです。

占いにも風水がありますが

確かに風と水の『風水』なんですよね。

コンクリートの下で、大地は浮腫んでいて

今にも悲鳴をあげているのかもしれません。

風の通りと水の流れを良くすること。

これは自然に限ったことではなく、

実生活においても、言えると思います。

今の家は、機密性が高く逆を言えば暖かい。

エアコンや空気清浄機も手伝って

窓を開けない、換気もしなくとも

機械で循環させれば、事足りるかもしれません。

今の時期は、花粉もあるので

極力窓を開けたくないのもわかります。

春先はともかく、1日一回くらいは

10分で構いません。

南から北でもいいし、東から西でもいいです。

風の通り道を家につくってみたら、

すぐに人は元気になっちゃいますから。

朝の澄んだ空気。

換気扇と窓を開けてみてください。

私は環境にも疎いし、自然のことも

わかりません。

でも矢野さんが映画の中で、

おっしゃっていたことは、

なんとなく人にも通ずるものがあるんじゃないかと。

除草剤とコンクリートで、一見キレイに見えても

その下はいかがなものかと。

人間も同じですよ。

自己啓発でも、なんでもいいです。

人に倣って、表面だけ整えても

その中にある心が死んでしまったら、大変です。

矢野さんは自然を再生するときに

多くを持ち込んだりしません。

人工物を持ち込めば、上手く馴染まず

大地にとって居心地の悪い、遺物でしかないからです。

コンクリートを掘り返し、そこから出た

大きな石を砕き、伐採した木の枝や竹などを

上手に使って水脈を確保します。

人間も、自分にないものを

無理して取り込んだら、異変が生じるわけです。

自己啓発的なものは、万人に当てはまっても

自分にフィットするかは、別のお話ですからね。

人を羨んでみたって、何にもなれんのですよ。

人真似したって、

所詮、自分は自分でしかないのですから。

自分にもっているもの、星やその人の持ち味。

短所は最大の長所にも、なり得るし

自分がどういう人間かを知れば

人と比べて落胆するなんて、

そんな馬鹿げた不毛な時間は

正直必要ないわけですから。

矢野さんは100キンで売っているような

小さなスコップ1つを手に持って、

『水脈をつくるのに、これが一番』だと。

占いだって同じです。

魔法使いみたいに、お客様からみたら

イリュージョンか、摩訶不思議な世界を

観せられているように感じるでしょうが

やっていることは、とても地味ですし

その人の持っている星を、

片っ端から拾っていく作業と

それを生かすような、流れを組み立てて

お伝えしているだけなんです。

占いにいらっしゃるお客様は、

現状に疲弊し、悩みで体力を奪われ

体力も気力もないんです。

熱でうなされている病人に

『精がつくから、ステーキでも食べろ!』

といったところで、消化できないですからね。

だからこそ、今の今。

それでもムリなく、目の前のお客様が

やれることはないか?

それを命盤やホロスコープから、

拾って伝える地味な作業ですよ。

広い砂浜で、ひたすら貝を探しているような。

そんな感じですかね。

荒れた大地を治す環境医の矢野さんから

多くのことを刺激を受けました。

人もまた、自然のひとつかもしれません。

あぁ〜だこうだと、いじりすぎて

異物を持ち込んでしまわないように。

風と水の通り道さえ確保すれば、

自然は勝手に再生していくように、

人もまた同じな気もします。

簡単なキッカケとなる、気付きがあれば

あとはお客様のなかで、勝手に回り始め

進んでいかれるものなんです。

自然も人間も、もっている底力って

本当にすごいですからね。

人の力を侮るなかれ。

少しのきっかけで、手をかけた分

それに応えてくれるのも自然ですから。

人間も自然を見習ったほうがいいですね。

物言わぬ自然は、争うことなく

上手に馴染んで進化して、変化していく。

人間にとって、一番の先生なんですよ。

宇宙事業も始まって、そんなに遠くない未来。

宇宙移住計画なんてのも、出てくるでしょうが。

人間は土から離れて生きられない。

あの名台詞の意味が、実感できました。

心が過度な情報やストレスで

浮腫んで病んで、腐ってしまわないように…

大事なことは、スマホじゃなくて

自然が教えてくれますから。

大丈夫です、まだやれますから。

*夢猫ムニャ*

 

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